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昨日はSony Dealer Convention 2008と並行して開催されていた開発者セミナーに参加してきました。開発者セミナーというのは開発者向けという訳ではなく、商品開発者自らが語るブロガーおよびソニースタイルメンバー向けセミナーということで、開発者ならではの色々な思いや苦労話など普段聞く事ができないような話が多く面白かったです。去年から初めて今年2回目ということですが、私は今回初めて。みんぽすさんからモノフェローズ向けイベントとして招待していただきました。ありがとうございます。
セミナーは5コマx3トラック並行で実施され、全部で13プログラムありました。どれも興味深いテーマで出たいものばかりでしたがすべては参加できないのが残念。私は「サウンティーナ」「ハンディカム」「ホームシアター」「α」の4プログラムに出ました。


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まずは「サウンティーナ(Sountina)」。1台なんと100万円のスピーカーシステムです。こういう機会でもないとなかなか音をじっくり聞く事ができないので。
インテリアになる透明なスピーカーを作ろうと開発されたものらしいです。

その音を聞きましたが、楽器の生演奏を聞いているような心地よい音で部屋が満たされました。小さな音量にしてもちゃんと聞こえます。
1mもある有機ガラス管が振動板となっており、高速に複数の加振器で管全体を振動させるため、360°どこでも立っても座っていても音像が崩れず、音の減衰も少ない(線音源になるため)。
有機ガラス管を叩いて振動させる、ガラス管が共鳴管にもなるということで、弦楽器や管楽器の音に強いというのような話もされていました。
イルミネーションや本革スリーブ(着せ替え可能)など、デザインのこだわりもかなり強いです。
シンプルなデザインながら、隠されたところに色々工夫や技術が隠されていたり、DSPを使った信号処理での最適化などソニーらしさを感じる事ができました。
ぜひこの技術を活かして、家庭向けのより小さくて安価なインテリアスピーカーを開発して欲しい。
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逆に「ホームシアター」のセッションでは、ゴルフボールサイズのスピーカーを使ったホームシアターシステムHT-IS100iconの紹介でした。
マーケティングからスピーカーをフリスク大にできないかと言われたので、もっと小さくしてやろうとゴルフボール大にしたとか。
スピーカーが小さくなると中域や低域の音が出なくなるのですが、中域出すスピーカーをサブウーハーに付けて、DSP処理でうまく中域の音がちゃんとした方向から聞こえるように調整しているらしいです。実際映画の一部を視聴しましたが、サラウンド感に違和感はなく大音量で楽しめました。


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開発者ならではの小型スピーカーの設計秘話もありました。容量を稼ぐため(とデザインのため)、試作を繰り返したり、球形から四角へ変更したり、フレームの無駄をなくすためスピーカーとケースを一体生産したり、スピーカーコードを着脱可能にするための超小型な器具を開発したり・・と技術者魂を感じるプレゼンでした。小さくなるとおもちゃのスピーカーっぽくなるのですが、デザインでうまく高級感を出していますね。
うちのホームシアターのサラウンドスピーカーはそれなりに大きいので、この小ささは魅力的です。でもセットでしか導入できないんで、うちみたいにそれなりにアンプやスピーカーを持っている場合はリプレースしにくいですね。
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「ハンディカム」のセッションでは、ワイヤレスマイクECM-HW1iconの紹介がありました。
このワイヤレスマイクを使うとハンディカムで5.1chサラウンドで録画する際に、ワイヤレスマイクの音声がセンターの音声として録音されます。かなり離れていても大丈夫なので、子供の声などを拾うのに最適ですね。遊園地やキッザニアで使った場合のデモ映像などがあり、子供の撮影にとっても欲しくなりました。
もともとは新人研修でのアイデアだったらしいですが、コストの高さに商品化には及び腰。でもでもビデオを撮ったりファンを増やしたりしてハンディカムの5.1chとのコラボで商品化を実現。発売4ヶ月前に10m飛ばなかったりして50日間向上で缶詰だったり社内専門家をさがしたりして、内部部品の形状・配置改善で対策し、100mオーバー届くようになったとかいう苦労話なんかもありました。確かにBluetoothでこれだけ遠距離通信するデバイスって余りないですね。
やはりデバイスが大きいのと値段が高いのがネックですね。録画中に音は聞こえず、再生するかイヤホンをつなぐかしないと聞こえないというのもちょっと不便です。TG1では使えないし・・。
ぜひソニーの技術力で小さくて安価なワイヤレスマイクを実現してほしいです。
その他、ハンディカム等に付属のPicture Motion Browser(PMB)の紹介もありました。TG1に付属しているので、私も持っているのですがMacメインのためほとんど使っていないために、顔認識や他サイト連携、動画からの画質向上しての静止画切り出しなどの機能は知りませんでした。とっても面白いので、ぜひMac OS X版を出してほしい(iPhotoのライブラリを使えるような感じで)。
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次は「α」。発表になったばかりのα900iconの登場です。
・フルサイズ有効2460万画素Exmorセンサー
・最高速(有効が素数xコマ数/s)処理デュアルBIONZ
・世界初フルサイズボディ内手ぶれ補正
・フルサイズ視野率100%の明るさNo.1ファインダー
・高精度AF、インテリジェントプレビュー
など、カタログ的なプレゼンに続き、特にα900のファインダー開発についての話がありました。
ファインダーはMINOLTA α-9の光学ファインダーをすべてにおいて超える高性能ファインダーを開発することを狙い、性能、視野、画質で最高をめざし開発したそうです。
視野率100%は視野枠調整機構を内蔵し工場で調整、対角視野角34.3°、明るさ・コントラストは他社のファインダーを凌駕し、世界最高性能だそうです。さすがにこのあたりの光学系・レンズ等の話は良く分かりませんでした・・。


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ともかく、実機を触ってみました。とっても大きく重く感じたのですが、使っているレンズが重かったようで、本体のみだとそれほど重くはありませんでした。α700と比べてもファインダーは確かに明るく見やすい。室内はそれほど明るくなかったのですがすばらしい解像感でした。


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残念ながら撮影ファイル等の持ち出しはできなかったのですが、α300で満足していた私にとっては申し分のない画質。
今回体験したα900icon(328,000円)には交換レンズVario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SAL2470Zicon(226,800円), 縦位置グリップVG-C90AMicon(35,910円)が付いており、重さだけでなく価格も合計約60万円!


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時間が被ってしまい参加できなかったBRAVIAicon薄型は、写真だけ撮ってきました。ものすごく薄いですし、背面も非常にすっきりしています。
この他、Sony Style会場やSony Dealer Conventionの本会場も自由に行き来でき(写真撮影は厳禁ですが)、さらに色々な商品を触ってみる事ができました。1日楽しめた上にエコバック、昼食券やお菓子のお土産なんかも頂きました。このような機会を下さったみんぽす&SONYに感謝です。

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