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バルミューダという会社をご存知でしょうか? 寺尾玄社長が率いる家電ベンチャーで、高級扇風機などの市場を切り開いた会社です。そのバルミューダが扇風機の新商品を発表するというのでRipreの紹介で発表会に参加してきました。
今まで記者による取材中心で自らプロモーションなどあまりしてこなかったバルミューダが今回初めて自らコミュニケーションの場を持ったそうです。
BALMUDAのキャンペーンに参加中


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バルミューダは扇風機GreenFan, サーキュレーターGreenFan Cirq, 空気清浄機AirEngine, オイルヒーターSmartHeater, 加湿器Rain, 家電マネージメントアプリUniAutoなどを提供しています。デザインも良いですね。AirEngineとか取り上げられていたのを見たことがあります。
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GreenFanは、自然の風を再現することにこだわって開発された扇風機で、価格は3万円以上します。数千円が当たり前の扇風機市場で売れるわけがないと言われつつも、実際は大ヒットしたそう。
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今までの扇風機の風は、羽根から押し出された風が渦巻きになって送られる人工的な風のため、あたり続けるのかつらくなったり、だからといって首振りにすると一瞬しか風が来ないため涼しくならなかったり。
自然の風というのは、面で空気が移動するような風で、やさしく空気が移動し続けても心地よく涼しさを感じる。この自然の風を扇風機で再現することにチャレンジしたそう。
ブレークスルーとなったのが、2つのヒント。
一つは町工場で扇風機を壁に当てていたのを知り、壁にぶつかると渦巻きが崩れ面で空気が移動して心地良いということを知ったそう。
もう一つは、30人31脚。真ん中に遅い人がいると周りの人たちも引っ張られる。空気も似たように内側の流れが遅く、外側が速いと真ん中に引っ張られる。
内側と外側のファンの押し出しの効率を変えることで、外側の空気が引き込まれ、1点に集中してぶつかるような状況を作り出したそうです。
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そうすると、ぶつかったあとの空気はゆっくりと面で広がり、自然の風のような心地良い風が再現できたのだとか。(ぶつかる前の風は普通の扇風機同様なので、TVを見る距離の1.5倍〜2倍離れて体験して欲しいとのこと)
この風だとあたり続けても苦しくならないし、ずっと涼しい。これが高級扇風機GreenFanのヒットの理由だとか。
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ちなみに羽根は内側と外側で別に回転しているのではなく、効率の違う羽根になっていて一体で動きます。
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そして今回発表された新商品はGreenFan Japan。日本的な価値観に基づき、日本で開発/生産しているためGreenFan Japanと名付けたとか。扇風機に関しては誰よりも詳しいと自信を持つ寺尾社長が自信を持って送り出すファイナルアンサーだそうです。
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見た目はほとんど変わっていないように見えますが、中身は一新。とことんこだわって改良されているそう。例えば、今回首振りの範囲を自由に設定できる新機能が付いたのですが、それを実現するにはクランクを用いた従来の機構では不可能だったので、モーターでダイレクトに制御するような新しい機構を開発したのだとか。その影響で軸の部分がスリムになりすっきりしています。
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背面の吸気の部分が変わっていたり、出来るだけネジを見えないようにしたり、
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中央のポールの部分が微妙に下に広がっていたり、
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接続部や材質を工夫して破損しにくいような構造にしたりとか。
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ポールの部分は取り外し可能で、取り外すとサーキュレーター風のミニ扇風機になります。
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軸の部分に操作ボタンが付いており、電源、強さ、首振り、オフタイマーなどの設定ができます。強さは4段階、オフタイマーは1時間から4時間の設定ができ、台の部分のインジケーターで分かるようになっています。
一般的な台じゃなく軸の部分に操作ボタンを置いたのは、いちいちかがんだり足で操作しなくても良いようにするためだそう。
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リモコンも同じボタンだけでシンプルですね。
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オプションになりますが、バッテリーパックがあり、これを使うと気軽に持ち運んで使えるようになるそう。
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しかもこのような接点に置くだけで充電できますので、いちいち電源コードの抜き差しの必要もないとか。良く出来ていますね。
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GreenFan Japanの風を体験。私も体験しましたが、風が吹き付けている感じは全くせず、周りの空気が動いているなという感じ。すきま風が流れている感じでとても心地よいです。
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そしてもう一つ特徴的なのがその音。ほとんど聞こえない感じでしたが、最小動作音は驚きの13dB。
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最大動作音でも45dB。普通の扇風機の1/3。羽根の無い扇風機の1/6の音だそう。自然な風だけでなく、この静かさも良いですね。さらにとても省エネ。
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製品発表の中で、著名なカーデザイナー・プロダクトデザイナーの和田智氏と寺尾玄氏とのトークセッションもありました。
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モデレータはデザインジャーナリストの川上典季子氏。
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和田智氏は実はバルミューダの社外デザインディレクターを行っているそう。寺尾社長がデザインの方向性に迷っていたとき、知人を介して知り合ったそうで、2週間に1回ミーティングをしているそう。
見た目の新しさにこだわるべきではない。新しいも古くもなく、心地よさを実現することがデザインで、変わらないスタンダードとなるような考え方が重要。美しいは古くならないが、新しいはあっと言う間に古くなる。デザインは形のことじゃなく、良さのこと。
などなど、とても興味深い内容でした。
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背面も美しいようにこだわっているそう。硬いデザインだが、硬さがバルミューダの真面目さを表している。
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今回、GreenFan Japanというコンセプトを寺尾社長が打ち出したことに和田氏は涙が出てきたとか。日本のポテンシャルを解き放つ、バルミューダは日本を変えることのできる心の強いメーカー。センスが重要。寺尾社長ほどの人に会ったことがない。寺尾社長の生き様をデザインしている会社だ。アップルを超えよう。
などと寺尾社長を絶賛していました。
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寺尾社長はそれに対し、期待に応える責任を感じる。
ロックバンドのような価値観で、利益じゃなく格好良さを追求し、オーディエンスを楽しませていきたい。自分たちのアイデアを多くの人に使ってもらいたい。
と話されていました。
まだまだ面白い話が続きそうでしたが、時間の関係で終了。続きはこちらで、とか。
開発者の方に話を伺っても、社長のこだわりを実現するのは大変だが、働いていてとても楽しいと、モチベーションの高さが印象的でした。
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最後は参加ブロガーの質疑応答の時間も頂きました。
風がぶつかる距離が必要なので広い部屋でないと使えないのか?6畳でも十分使える。
ターゲットはあるのか?ターゲット層はもちろん製品毎にあるが、あまり縛られずマーケティングリサーチもしない。開発者も消費者なので自分たちが作るべきというものを作り世に問うという感じ。
赤ちゃんがいる家庭に最適では?強度1がまさに子供に向いている。
肌の周りの空気が動くと熱を奪うので涼しく感じる。GreenFanの風はあたり続けても大丈夫なので、ぜひクーラーを弱くして使ってほしい。
話を聞けば聞くほど使いたくなるGreenFan Japanでしたが、何とモニターとしてGreenFan Japanを頂けるそう。ありがとうございます。これから暑くなるので、ぜひ使ってみて感想を書きたいと思います。
ちなみに、こちらでGreenFan Japanを100名にプレゼントするモニターキャンペーンが5/13まで行われています。

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