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6/2に行ってきたNHK技研公開2013。技術的な展示が多いのに結構な人でにぎわっていました。
2016年の実用化試験放送を目指して、8Kのスーパーハイビジョン(SHV)関連の展示が目立ちましたね。スーパーハイビジョンはフルハイビジョンの16倍の高精細画像(7,680×4,320)と22.2ch音声による次世代映像システム。2年前より着実に進化しています。
写真はNHK技研のキャラクター、ラボちゃんと新ラボちゃん。


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まずは8Kを撮影するためのカメラがかなり小さくなっています。かなり現実的なサイズになっていますね。単板カラー撮像方式による小型カメラシステムで小型のカメラ信号処理装置(CCU)が別にあります。
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12.5cm角で奥行き15cm、重さ2kgに小型化したSHV用カメラヘッド。60fpsまで対応。Carl Zeissのレンズが付いていますね。
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左は120HzのフルスペックSHV3板カメラの試作機。いくら超高精細でも60Hzでは動きの速い映像でブレが目立ってしまうので、120Hzを目指しているようです。
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さらに鮮やかな色も撮影できる広色域スーパーハイビジョンカメラなんかも。
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次は144Gbpsにもなる映像をどう扱うか。まずは今まで複数のインターフェースの接続が必要だったものを新しい映像伝送インターフェースで光ケーブルで簡単に伝送できるように。
なかなかすごいことになっています。
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そのまま記録しようにもものすごい速度が必要なので、並列固体メモリーを使った高速で小型の記録装置が展示されていました。
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そのままでは放送など不可能なので圧縮する技術も開発。MPEG-H HEVC/H.265によるリアルタイムエンコーダーで、8K 60Pの72Gbpsの映像を約1/850の85Mbpまで圧縮して伝送していました。
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85Mbpsにしてもとても綺麗で、8Kの魅力は失われていません。
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12GHz帯衛星放送によるスーパーハイビジョン伝送技術。衛星中継器1チャンネルでスーパーハイビジョンを伝送できるそうです。
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12GHz帯衛星放送によるスーパーハイビジョン伝送デモ。
もちろん地上波1チャンネルで伝送する技術なんかも開発されていました。
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光ファイバーを用いた長距離伝送システム。72GHzの非圧縮スーパーハイビジョン信号を1本の光ファイバーで300km伝送できるそう。
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4Kの信号を2Kにダウンコンバートして伝送し、超解像技術で4Kっぽくする高圧縮技術。元の4Kの特徴を超解像復元に利用するのが他の超解像技術との違いとか。
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その他にも色々面白いものが。こちらは触覚ディスプレー。触れただけで2次元の画像が分かり、タッチ選択することもできます。
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こちらは3次元の形状が指先に再現される装置。どーもくんの歯や目の形などが実際に触っているように伝わります。
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インテグラル裸眼立体表示も、カメラアレーで見にくくなる位置をなくしたり、少しずつ進化しているようです。
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小型立体カメラで撮影した画像をインテグラル立体表示するデモも。
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宇宙用高感度CMOSカメラ
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9台のロボットカメラを連動させて、同じ1つの被写体を撮影し、映画などで使われたぐるっと視点を変える映像表現を1秒くらいで作成し、スポーツのリプレーなどでつかえるように。
その他、ハイブリッドキャストを使った通信放送連携サービスとかP2Pライブ配信技術とか、ネットを利用した放送サービスも色々提案されていました。
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講堂のスーパーハイビジョンシアターでは、2012年ロンドンオリンピックと、リオのカーニバルの映像を8K SHV、22.2ch音声で上映されていました。
やっぱり臨場感ありますね。

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