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昨日はみんぽす(WillVii)主催のナナオ モノフェローズイベントに参加してきました。
FORIS.HDの開発者が自らそのこだわりを説明していただける機会を頂きました。
FORIS.HDを分解しながらの説明で、ちょっとした部品配置やデザインにも使う人の視点で考えた思いがあり、普段見えない中身にも手を抜かない技術者魂を感じました。
みんぽす


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ナナオは高品質モニターのメーカーとして有名ですが、TV・モニターのOEMからスタートし、インベーダーゲームの生産で大ブレイクしたそうです。現在もゲームソフトとかもやっているそうです。
EIZOはもともとは環境等の品質基準が厳しいヨーロッパ向けの自社モニターのブランドだったそうですが、ハイエンド向けモニターブランドとして1996年にEIZOに統一したとか。
EIZOのモニターは高い信頼性が要求されるイギリスのトレーディングフロアで使われたり、色再現性が重要なグラフィック市場でトップシェア、人の命を預かる医療用読影用モニタとしてシェアNo.1など、プロが使うモニタとしても活躍しているらしい。
石川県ですべてやっているため、お客さんの声が直接届き小回りが利く、常に品質の向上が図れるとか。

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地デジ付きHDモニタ FORIS.HDの商品コンセプトついては後で書くとして、まずは使う人の視点に立ったという技術者のこだわりから。
背面に配置された端子はアンテナ端子を除きすべて外を向いています。コードの差し込みは1回だけかもしれないですが下を向いていたりすると差し込みにくいのでわざとそのようにしている。しかも一番大きなコネクタになるDVI端子の中心の位置にカバーの山(赤い四角に見える部分の角)がくるようにデザインしているとか。
ハイビジョンビデオカメラやゲーム機を付けるためにいちいち背面に接続するのも不便なので右側側面にHDMI端子を付けているのですが、これも基盤に接続するためのコードが非常に高価なのですが利便性を考えて妥協はしていないとか。ちなみに右側についているのは日本人が右利きが多いため。
カバーの背面の通気口がL字型になっていたり、上部の部品が黒かったりするのは人に見せるリビングに置くことを考慮して中を見えたりしないようにするためらしい。

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モニタ角度を上下左右に無段階調整できるように、振動したりしないように、アルミダイキャストを使ったかなりしっかりした構造になっています。
ナナオはかなり見やすさにこだわっており、画面の中心の高さが視線の位置になるようにするためにはパネルをあまり上へ持ち上げられず画面下のスペースは少ない、なおかつ良い音を出すためにスピーカーの径も小さくできない。これを両立するためにスピーカーは斜めに取り付けられています。さらにエンクロージャー(スピーカーの後部の箱)もついており、薄型TVのしょぼい音でなく、それなりの音がします。
ただスピーカーが斜め下を向いているためそのままだと指向性の高い高音は小さくなってしまいます。それを補うのが右の三又の飾りみたいな部品。ディフューザーというらしい。

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ディフューザーにより高音が補正されますが、その効果も微妙な形の変化で変わるとか。なんとも不思議な感じ。右の机上にあるのがディフューザーの試作品。
その他にも小さな工夫が盛りだくさんで、普通ならコスト削減のため妥協するようなところも日本の工場である利点を生かして作り手が最高だと思えるレベルまでこだわって作られているなと感じました。

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このFORIS.HDの商品コンセプトはリビングのある大画面TV以外にもう一台PC用のモニタでフルHDのTVや映画、ゲームを楽しむためのもの。そのために限られたスペースでTVとモニタを一体にし、音も犠牲にしないものという感じでした。
残念ながら私のニーズとはマッチしないかな。正直映像と音に感動しなかった。フルHDは大画面ほど威力を発揮するように感じるし、音もウーハーやサラウンドがなく中途半端(いつもTVをサラウンドシステムで聴いているからそう感じるのだけで、薄型TVやPCスピーカーの音しか聴いたことがない人なら感動するかと思いますが・・)。映画やTVを見る環境としては大画面TV+NIRO Q:の方が手軽でより感動が得られると思います。
PCもノートPC(MacBook Pro)や一体型PC(iMac)をメインで使用しているためモニタを別途置くスペースもなし。PCで見る映像(YouTube)等は画質や音質等求めないし・・・。
デザインもPCモニタのデザインの延長という感じでPCには合うけど、リビングにはいまいち合わなそう。
操作していないので分かりませんが、音量の違うソースのために音量レベルの調整とかできるというアピールも自分でなんでも調整するPC発想な感じ。Dolby Volumeのように自動調整してくれれば良いんだけど。

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逆にPCメインで使っていて、TV、映画、ゲームなども楽しみたいという人にはとても良さそう。家族のためというより個人利用や一人暮らしに適しているのではないでしょうか。(大画面TVが家族に占領されている?から別のTVで楽しむのが家族団らん??と思ってしまいました。)
今回のセミナーは、商品の秘められた技術者の工夫や思いが非常に良く伝わるセミナーで興味深かったです。ナナオの皆様、WillViiの皆様ありがとうございました。
EIZOダイレクト

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