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昨日はAMN主催のThinkpadブロガーミーティングに参加してきました。
私は以前Thinkpad X20を使っており、その使いやすさから会社のノートPCをわざわざ理由をつけて指定でないThinkpad X31を買ったりして最近まで使っていました。おかげで職場で某社PCの故障が多発する中、快適に使うことができました。(残念ながら今は家はMacBook Pro、職場は別の指定会社のノートPCですが)
このイベントはThinkpad開発者の声が聞けるという貴重な機会ということで参加させていただきました。


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まずはLenovoという会社について。私はやはり中国の会社というイメージが強かったのですが、実は本社は米国ノースカロライナ州ラーレイにあり、非常に米国的な会社になっているそうです。ワールドワイドに展開しているのですが、ワールドワイドのある機能をどこかの拠点でやる用な感じで機能分散しているとか(ワールドソーシング)。Thinkpadの開発は日本の大和事業所、ディスクトップの開発は中国、マーケティングは米国、広告クリエイティブはインドといった感じらしいです。(これが良いのかは良く分かりません)
ちなみにマーケットシェアはワールドワイドでHP,Dell,Acerに続き4位、アジアパシフィックではHP,Dell,Acer,Fujitsu,NECに続き6位らしいです。(2007年Q4)


P1010868.JPG次にThinkpadについて。実はLenovoになってもThinkpadの開発は大和事業所で行っており、ほとんど変わっていないそうです。意思決定が早くなったり、PC専門会社になったことでその重要度は高く売り上げに直結するためやりがいは増したとか。
Thinkpadの強みは、軽量・薄型、堅牢性、防御性、バッテリー駆動時間、簡単便利な操作性、接続性、セキュリティ、ソフトウェアといったモビリティ要素を最適なバランスで提供すること。そして、エンジニアの知恵とこだわりだそうです。
また、強度評価試験(Torture Test)をパスしないとThinkpadのブランドは名乗れないというほど、こだわりを持って、局所荷重試験、LCDひねり試験、落下試験、液体滴下試験など様々な試験を徹底的に実施しているそうです。
撮影禁止でしたが他社のノートPCをこれらの試験にかけた結果などもあり興味深かったです。


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プレゼンの後はタッチ&トライ。最近機種を含めほぼフルラインナップが展示されていました。
Thinkpad X300(左)とX200(右)。Thinkpad X200は分解されたものも展示されていました。
Thinkpadは簡単に分解できるように作られており、分解したときに壊れないようにシートで保護したりもされていました。X200のような小型機ではまさに各コンポーネントが場所の取り合いをするそうで、自動的に場所が決まってしまうコンポーネントも多いので、最初は全然筐体に収まらなかったとか。非常に無駄がなく綺麗な構成になっています。さらに基盤に直接ストレスがかからないようなホバーデザインになっているそうです。


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液晶ディスプレイ上部にはアンテナが組み込まれています(左)。ディスプレイ部分はひねりや局所荷重を加えても割れない強度&柔軟性を持っています。
冷却ファンはフクロウの羽からヒントを得て形状を工夫する事で騒音を減らしているそうです(右)。ソフトウェアコントロールの工夫も加え、騒音と温度分布で他社を圧倒しているとか。


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雨どいからヒントを得たドレインシステム。液体をキーボード上にこぼしても底面の穴から排出されるように工夫されています。
この他、底面のゴム足は猫の肉球からヒントを得ているとか。


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W700は新たに発売するモバイル・ワークステーション。当初はCADやクリエイティブ用途等に企画されたそうですが、ハイスペックノートとして3Dゲーム用途なども意識されているとか。
タッチパッドの横にペン入力デジタイザーを搭載しています。
さらにパームレスト部にカラーキャリブレーション用のデバイスを内蔵しています。


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カラーキャリブレーションのデモ風景。ソフトをスタートして液晶パネルを閉じるだけで自動的にキャリブレーションが実行されるので終わるのを待つだけです(カップラーメン並みの簡単さ)。一体化しているので外付けキャリブレーションより簡単で速いですね。少し明るく青みがかったグレーの色がちゃんとしたグレーになっていました。


P1010849.JPG定評のあるThinkpadのキーボードにもこだわり満載です。押したときだけでなく戻りの特性までこだわったキーフィーリングや安全のため垂直の壁を持ったエッジなど。
歴代のキーボードの方式も色々あったり、気圧なんかも関係したり。延々と話を続ける姿に技術者魂を感じました。
Thinkpadってなんとなく壊れにくいし、使いやすいと思っていたのですが、それらがこういった技術開発の成果なんだなと改めて感じました。残念ながら少し見たり触っただけでは分かりにくいものなので、記事は伝聞ばかりになってしまいましたが・・(モニターにあたるといいけど)。
ビジネス用途にこだわり本当にバランスが良いので、尖った特徴を持ちにくく、逆に話題になりにくいのでしょうね。コンシューマ向けに展開するなら少しデザインのバリエーションも必要な気がします。


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ちなみにISS(国際宇宙ステーション)で使われているノートPCはすべてThinkpadだそうです。テストに通ったのがThinkpadだけだからじゃないかという話ですが。確かに別のISSの写真でもThinkpadが映っていました。
おみやげに赤いノートブックを頂きました。残念ながらペン入力専用ノートですが。
今回は技術者のこだわりや工夫を感じることができ面白かったです。このような機会を下さったAMNおよびLenovo Japanの関係者に感謝します。

1件のコメント

  1. 2Dから3Dにできる広告

    これはすごいと思ったので取り上げてみます。見る角度によって絵が変わるカード、みたことないですか?今回はそれを2Dの絵から計算して動きのある3Dの画像を自動…

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